【娘への手紙】美意識が育つ場所

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大学へ観光に来る人が多いのですね。

美しい校舎が多いからでしょう。

日々そんな校舎で時間を過ごすと、美に対する感覚が変わりそうですね。

 

私もあなたも、京都で生まれ育ちました。

京都の建築、庭園の持つ空間性を、どこかで受け継いでいると感じます。

昨日は小川治兵衛の作った庭を見ました。

七代小川治兵衛は、明治時代の庭師です。

ちょうど清水三年坂美術館へ行って、並川靖之の七宝を見た後でした。

あの、黒の背景に花鳥図を描いた七宝が美しい、明治時代に活躍した京都の七宝作家です。

あなたの家の近所で生まれたのですよ。

明治27年に、並川の工房へ、七宝の工程で必要な水を疏水から庭園に引き込んだのが、小川治兵衛です。

治兵衛は、あなたが知っている庭も作っています。

京都御苑、京都博物館の前庭、南禅寺、丸山公園、二条城などを作庭しています。

並川靖之も治兵衛の庭を見て過ごしたのでしょう。

彼の七宝の下絵は、画家に任せていたようですが、どういう画家を選ぶかは、並川靖之の目にかかっています。

 

若い頃に世界を見ておく意味は、各国の美を見比べて、自分の育ててきた美意識を知るためもあると思いませんか?