【娘への手紙】鍛錬の痛み

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これが図書館なんて、すごいわね。

約600万冊の蔵書があるそうですね。

それだけの本を収蔵していることもすごいですが、本を書いてきた人間の、知識や感動を広めたい欲望にも、瞠目してしまいます。

 

山田宗美という、明治の工芸家の手紙を調べていました。

21歳で夭折した、日本画家・木島桃村へ宛てた、デザインの依頼の手紙です。

まだ読めない漢字があって、苦戦しています。

 

山田宗美は、1枚の鉄を打ち出して、瓢箪型の一輪挿を作っています。

この鉄の打ち出し技法は、宗美が考案しました。

鉄は固く、加工が非常に困難です。

打ち出して、簡単に伸びる素材ではありません。

それを瓢箪の形にまで打ち上げるのですから、相当に過酷な労働になったでしょう。

 

山田宗美は44歳の若さで亡くなっています。

桃村も、尋常ではない量と質の写生をした翌年に、病いによって亡くなりました。

 

芸術の道を極めることは困難で、命を削ることもあります。

そういう道を歩んだ作家の作品には、肉体の苦しみを超越した先にある、浄土の光を感じます。