【娘への手紙】ジャンルの分け方

IMG_20170519_175923.jpg

ここはたぶん、大学のなかにある教会ですね。

パイプオルガンが見えるもの。

先日、たまたまバッハの『トッカータとフーガニ短調』を耳にして、バッハの音楽の美しさに、改めて感動していました。

昔、エレクトーンで、触りだけを練習しましたが、難曲です。

オルガニストやピアニストは、どうして指が別の生き物のように繊細に動くのかしらと、不思議でなりません。

同じ人間とは思えない能力です。

 

でもそれは、画家に対しても言えますね。

画材に対する感性は、普通の人とは違います。

私は和紙に描くことが好きで、10代から雲肌麻紙を使い続けていますが、紙に手の平で触れると、岩絵具がよく乗るかどうか、なんとなく分かります。

絵具を溶く量も、どれくらい溶けば丁度ぴったりに塗れるのか、目分量で分かります。

和紙に染み込む水分の量を、覚えているからでしょう。

 

私は日本画家と名乗っていますが、それは画材の選択によって、そう名乗っているだけで、実際は、日本画を描いているとは思っていません。

日本では、明治時代に「日本画」という言葉が作られ、「日本画の技法」と呼ばれるものが、美術学校、画塾などで伝承されてきましたが、私はそれを守っているとは言い難いです。

画材への愛着によって、日本画家を名乗っています。

技法的には、アンフォルメルの影響が強いですね。

幼いころに見た、大原美術館の図録に、その原因はありそうです。

そこに、高校生で耽溺した、大正時代以降の近代日本画がプラスされます。

日本人が好んだヨーロッパ絵画と、その影響を受けた日本画の、成れの果てとも言えますね。

 

あなたは、どう思いますか?

何かのジャンルを分け隔てるものの基準は、時代によっても、コミュニティーによっても、変わると思いませんか?

この問題は、しばらく考えなければ。

あなたの意見も、聞かせてください。