【教育】心の芯を安定させる

留学させることに、心配は一切ありませんでした。

この子なら、どんな場所でもやっていける。

そんな確信を持てるくらいに、娘の心の芯は安定していました。

もちろん、娘にも弱さはあります。

どれほど強い人に見えても、人は誰しも、自分では解決できない弱みを内包しています。

娘の芯の強さは、その弱さに不安を感じさせない、柔軟性のある強さでした。

柔軟性のある強さは、愛情で育まれます。

不本意なこと、目を背けたいことに対しての柔軟性の基本は、他者への愛です。

相容れない価値観に、嫌悪を抱くのではなく、興味をもつ。

「どうして、そうなっているのかな?」と疑問にしてしまうと、上からの目線で、相手を裁いてしまいます。

疑問形ではなく、まずは「彼は、そうなんだな」「ここでは、これがいいんだ」と受け入れる。

受け入れた上で、知る努力をするのです。

どうしても受け容れ難いものが出てきたとしても、最初から突っぱねるよりも、思慮深い言動ができます。

この行動が他者への愛情を育て、心の芯を安定させるのです。

 

 

 

【教育】褒めることで、人を褒める語彙力つけさせる。

娘を育てた時代は、「褒めて育てる」と「褒めないで育てる」という、両極の育児論が流行していました。

私は「褒めて育てる」を推奨します。

親が子供を褒めることで、子供のボキャブラリーに「人を褒める言葉」が蓄積されていくからです。

人間関係のトラブルの多くは、言葉が足りなかったり、表現が本意からズレていたり、コミュニケーションが上手く取れない時に起こりがちです。

子供の語彙は、面白いくらい、親が使う言葉ソックリですね。

テレビや学校で流行している言葉を面白がって話したりもしますが、普段の言葉は、家族が使う言葉と同じです。

子供に使って欲しい言葉を使うことで、子供の人間関係を、間接的に向上させることができます。

 

【教育】努力の本質を知る知性の育て方

海外留学をするために必要な努力と、海外留学先で評価されるために必要な努力は、違います。

娘には留学先で高い評価を得て欲しいと願っていました。

ではどのような努力が、高い評価を得られることに繋がるのか。

それは、「ゴールの前の過程を観察させる」という教育で、叶えられたと感じます。

成功そのものに注目するのではなく、そこに至る経過に関心を持つように、日常の会話を工夫しました。

例えば、全国模試で上位に入ったときも、「すごいね」と褒めて終わるのではなく、「なぜ、その結果になったのか」と、親から見た過程を伝えます。

娘にとっては、過程をフィードバックできることで、自分の成功パターンを思考へインプットできます。

 

欲しい結果を得るためには、どういう種類の、どの程度の努力をするべきかを知る思考力が不可欠です。

私はアーティストをプロデュースする仕事をしていますが、勤勉であっても評価されないアーティスト志望者は、努力の方向が間違っている人がほとんどです。

努力というものの本質を理解させ、欲しい結果を手にする子供に育てることは可能です。

 

 

 

 

 

【教育】本物に見慣れる効果

幼い娘へ、本物の絵画を見せてきました。

家には、私たち日本画家の夫婦が描いたスケッチや、本画(岩絵具で描いた絵)が、常にありました。

休みには、親子で美術館に通いました。

本物を見続けると、偽物が感覚で分かります。

「何かが、変だ」と、本物に触れた時とは違う違和感を、察知できるようになるのです。

娘は美術館で名作を見慣れていたからか、毎年の公募展で、私たちの絵が落選しそうなときは、分かっていました。

一番率直な審査員でした。

【教育】親離れをさせるとき、自分の子供時代を手放す。

京都にある、私の画廊では、梅の花が満開です。

幼い頃から植えてある紅梅の、気高い香りが、庭に漂っています。

母に抱かれて、1歳の私が、梅の花へ小さな手を伸ばしている写真が残っています。

 

幼い頃の思い出は、ふとしたときに、脳裏をよぎります。

娘を見ているとき、気がつくと、自らの幼い頃に重ねて見ています。

「私も、自然の中で遊ぶのが好きだった」

「私も、ずっとお母さんに抱かれていたかった」

満たされなかった、切ない思いも重なります。

娘は娘、私は私なのですけれど。

 

子供をアメリカへ送るときに、自分自身の子供時代も一緒に、見送ったように思いました。

寂しさと、保護者としての役割を全うした安堵が、涙になりました。

保護者でいる間は、心の中に住む、小さなままの私も、一緒に育てていたのでしょう。

空港で、2人の子供を見送りました。

ようやく、1人の大人としての、親になれた気がします。

【教育】愛の種を撒く

子育ては、種まきの時期が長いのです。

すぐには花開かない種を、子供が小さな頃から、心の中に植えていきます。

ひとつ、ひとつ、毎日。

いくつ撒いても、花が開かないように見えることも、ありますね。

反抗期には、育て方を間違ってしまったような気になります。

それでも、その時期が来れば、必ず花開きます。

愛の花です。

自分を愛し、人を愛することで開く花です。

愛に満たされた大人に育てることが、親の、最大の仕事だと感じます。

【教育】親が心配を先取りしない

子供の未来を、親が先取りして心配しないように、気をつけていました。

娘が「アメリカへ留学したい」と言い出したときに、危ない国だよと、心配してくれた人たちがいました。

愛情からの反対だったので、嬉しかったです。

ですが娘へは、「気にしないでいいよ」と伝えました。

親が思う以上に、子供は、自分の未来を見通していると感じます。

親のことも、よく分かっています。

その上で、自分のやりたいことを言っているのですから、しなくていい心配は、する必要ないですね。